金、銀、プラチナ、パラジウムなどの貴金属の価格は、実際に使用する需要と投資としての役割によって左右される。
金は通貨の相対的な基準として使われてきたが、金価格は投資資産としての需要も含め、需要と供給によって動いている。世界で採掘された金の総量は、間違いなく一辺がわずか20メートルの立方体に収まるだろう。年間生産される金の量は、すでに頭の中にある金の量に比べればわずかであることを考えると、金価格は主に市場のセンチメントによって動かされる。
中央銀行の金融政策は、採掘された金の19%以上を保有しているため、金価格に大きな役割を果たしている。投資家の間では、金価格がインフレ率や金利と密接な関係があることはよく知られている。低金利でインフレ率が上昇すると予想される場合、金価格は上昇する傾向にある。一方、インフレ率が高く、中央銀行が金利を引き上げると予想される場合、金価格は下落する傾向がある。金や他の貴金属はデフォルトリスクがないため、インフレヘッジに使われてきた。